チャレンジャー応援プロジェクト

株式会社カクヤス
代表取締役副社長
細谷武俊

k_hosoyataketoshi_0http://www.kakuyasu.co.jp/
大学卒業後、大手総合商社に入社し、鉄鋼卸を5年間担当。
ビジネススクールのために渡米し、ハンバーガーショップの案件と出会い、総合商社を退職。
ハンバーガーショップ事業に関わる。
その後、オフィス用品通信販売会社に転職し、約5年間在籍。
2005年、取締役として株式会社カクヤスに入社。現在は代表取締役副社長。
仕事とは、最高の自己表現の手段だと思います

本当に苦しかった頃の経験が、今はすごく活きています

k_hosoyataketoshi_1

Q:まずは、細谷さんがカクヤスに入社される前のご経歴を教えてください。

細谷氏(以下H):大学卒業後、大手総合商社に入社し、最初の5年間は国内の鉄鋼卸を担当しました。「商社の存在意義」ということに疑問を持っていた時、社内報の「末端を制する者は、流通を制す」という社員の投稿論文が目に入りました。流通を制することができるのは、商社や問屋などの卸売業ではなく、消費者に直結した小売業であるんだと。これだと思い、社内で公募していたビジネススクールに幸いにも合格できたので、流通小売業最先端の米国、ニューヨークのマンハッタンに渡りました。そこで経験したことが、その後の人生をほぼ決定づけています。流通業の中でも、俺はリテイルをやるんだ!と決心しました。

海外の小売業との合弁事業案を会社に提案し、1年間チャレンジさせてもらいましたが、自分たちの力が足りず、うまく案件を進めることができませんでした。このまま商社の中にいても、経験のなさと組織の壁とで自分がやりたいことができないなと感じていたところに、社内では取り扱うことができなかったハンバーガーショップの案件と出会い、会社を退職し、その事業に関わることに決めました。自分で料理をしたこともないのに、厨房に入ってトマトを切ったり、ジャイロというバイクに乗って配達に行ったり、商社では経験したことがない現場オペレーションを一からやりました。

まったく得意じゃないことをやって、30歳を過ぎている大の男が、10代のアルバイトの子たちからよく怒られていました。新規開店からの繁盛店でしたので、お客様が押し寄せても、現場のオペレーションに慣れていないので、1週間くらいお店に泊まり込んで眠れない日が続くこともありました。店長の自分が頑張らないといけないという思いで毎日殺気立っていて、アルバイトの人たちを怒鳴りつけたりもしていました。気が付いたらみんなの心は自分から離れていて、激しい苦情をもらうことになりました。
k_hosoyataketoshi_2

一生懸命やっていれば、みんなは理解してくれると勝手に思い込んでいたのですが、実際は、気持ちだけが空回りして周りからの信頼が全くなかったことに気づかされました。経験がないことをやって、うまくいかず、期待したような売上げも上がらなくなり、周りからは信頼されず、本当に救いようのない状況でしたが、あの頃の経験が今はすごく活きていると思います。私は、過去のことをあまり思い出すタイプではないのですが、その頃のことは今でもよく思い出しますね。その後、自分の態度ややり方を根本から改めたら、働く仲間全員で私の誕生日パーティをやってくれて。あれは本当に感動しました。

それから、会社設立3年目のオフィス用品通信販売会社に転職し、約5年間在籍しました。入社したときは約200億くらいの売上の会社が、退職する頃には1200億を超えていました。様々な部署を経験し、最後は新規事業を任せてもらえる予定でしたが、経営の考えと自分の考えにズレが生じ、引き受ける責任が持てないのではないかと感じ、退職しました。妻と息子3人の家族がいましたが、深く考えずに辞めてしまい、その後1年半、仕事は何もせずに毎日ただひたすら身体を鍛えていました(笑)。

Q:細谷さんが、カクヤスに入社されたきっかけを教えていただけますか?

H:仕事をしていない時期に、そんな自分を気にかけてくれる方がいて、その方から、カクヤスという会社の佐藤社長というすごい人がいるから会ってみないかと言われたのがきっかけです。カクヤスのことは、以前から知っていました。でも、お酒は好きですが、まさか商売にするとは思ってもみませんでした。カクヤスに入社してからもうすぐ3年半になります。  

自分が意見を押し付けてしまったら、本当に能力の高い人が質の高い仕事をすることができないんじゃないかと思うのです

k_hosoyataketoshi_3

Q:実際に入社されてみて、どうでしたか?

H:取締役として入社しましたが、何をするかは具体的には決まっていませんでした。社長から「まぁ、色々な所に顔を出して見てください。」とだけ言われ、1か月くらい、まずは会社の様子を見るところからスタートしました。それでわかったのは、その当時、既に数百億の規模の会社になって活気に満ちていた反面、その事業規模としてはごく当たり前のことができていないという事実でした。でも、社員は日々の業務に追われているから、何ができていないのかはなかなかわからないじゃないですか。優先順位をつけて、一つ一つ地道に改善していくというやり方もあるでしょうが、社長が当時から「株式公開したい。オーナー企業から脱却したい。」と発信していたので、本気で会社を改革し成長させる手段として、「上場基準を満たす企業」というのを旗印にし、それをカクヤスの推進力にしたいと考えました。

その後、副社長となってから一番はじめにやったのは、本当に改革を推進できる人を社内外から探して重要なポストに配置していくことでした。組織や制度を大きく改編し、企業買収や新規事業立上げも実行していく過程で、カクヤスの持続的成長を担う仲間を少しずつ増やしてこられたと思います。


k_hosoyataketoshi_4

Q:佐藤社長とお仕事されて、いかがですか?

H:私が一番されたくないことは、あれやこれやと細かく指示されることなんです。サラリーマンなのに、それでいいのかなとも思いますが(笑)。実はうちの社長からは指示や命令をされたことが今まで一度もありません。佐藤は、個々人がやりたいことをやって、それが会社全体のプラスになるのであれば、自分の考えと違ったとしてもよいという考えの経営者なんです。私も物事には表も裏もあって、どっちかが正しくて、どっちかが絶対的に間違っているなんていうことはないと思っているので、自分の意見だけを押しつけるなんてできないし、そういうことをすると本当に能力の高い人が、質の高い仕事をすることができないんじゃないかと思うのです。そういう意味でも、佐藤と仕事をするのはとても心地よいですね。  

枠にとらわれず、自分の可能性を最大限に試す挑戦をしてほしい

k_hosoyataketoshi_5

Q:「自分は何をやればいいんですか?何をやったら評価されるんですか?」とまだまだ受け身で仕事をする人が多いですよね。ですから細谷さんがおっしゃったように、自分が何をやりたくて、結果的に会社に何が貢献できるのかと考えられる人は伸びるし、会社を伸ばすような気がします。

H:そうですね。できたら、枠もない方がいいんじゃないかとも思います。例えば、カクヤスという会社が酒屋であるという枠、業務の枠や思考の枠もない方がいいんじゃないかなと。可能性の限界はわれわれの思考の限界からくるんです。枠があっても、袋のように中にモノを入れても柔軟に形を変えられるような枠がいいなと思います。優先順位は、最後は経営者が決定するのですが、その柔軟性のある大きな袋の中にコンテンツを入れたい人がどんどん入れたいものを入れていくようなイメージですね。カクヤスも今後、既存事業以外の新事業をやる可能性は大いにあります。私のような業界素人を迎え入れてくれるということは、そういう可能性があると経営者が気づいているんだと思います。

Q:お話を聞いていて、大変充実されているなと感じますが、今の会社をもっと良くするため、成長させるためには、具体的に何が足りないと思いますか?

H:社員一人一人の自発的な行動、姿勢が浸透すればもっともっと良くなると思います。カクヤスの社員は、異端者の集まりなんです。私も大企業を自ら辞めた人間ですし。でも、そういう異端者精神の人たちが集まって同じ方向に向かって進む。そこで、皆で何かを勝ち取りたい。勝ち負けではないと思うけど、会社である以上、市場で負けることは許されないと思うので、みんなで戦っていく。そんな人間の集団がカクヤスですから、もっと自発的になれば、さらに成長していけると思います。

Q:人気ドラマの「ルーキーズ」のような組織ですね(笑)。

H:そうですね。ルーキーズのようなイケメン集団ではないですが(笑)。


k_hosoyataketoshi_6

Q:最初から枠にはまっているのではなく、はみ出していても、自分のやりたいことをどんどんやっていくような人をカクヤスは、受け止めたいし、一緒に働きたい人だということですね。

H:そうですね。社員もアルバイトも、働く仲間すべてに対してそうですね。カクヤスは、必要以上に上下関係に厳しくパワーマネジメントで組織を動かしていく会社ではないのです。パワーマネジメントで動かすことは、ある意味誰でもできるのではと思いますので、そういうやり方に私自身は興味がありません。

Q:今のお話から、入社して欲しい、一緒に働きたい人の像が見えましたが、反対に、こういう人とは一緒に働きたくない、カクヤスには合わないという人はどういう人でしょう。

H:自分以外の他人や周囲の環境のせいにする人ですね。自分を省みて、謙虚に考えられる人がいいです。どんなに素晴らしい経歴であっても、謙虚でない人には、関心がないですね。ただひたすら我慢してずっと一つの会社に居続けて、でも内心は自分を省みることなく他人と環境のせいにして愚痴や文句をぶつぶつ言っているような人。こういう人はカクヤスには合わないと思います。

仮に転職回数が多かったとしても、それは特に問題ないと思っています。転職を繰り返しているとジョブホッピングのように見られがちですが、その人にはその人なりのそうせざるを得ない何らかの事情があったのでは、と思うんですよ。カクヤスで逆転のチャレンジ、自分の可能性を最大限に試す「挑戦」をしていただけたら最高ですね。

Q:細谷さんにとって、仕事とは、なんでしょう?

H:あえて一言で言えば、自己表現ですね。仕事でどこまでできるのかチャレンジしてみたいと思います。すでに自分が限界を迎えたとは絶対に思いたくないですね。それと、自分が自分自身の評価をするのではなく、自分を取り巻く周りの人、お客様や働く仲間から、また会社の経営者になるのであれば社会のすべてからの評価があって、自分がここまできたと実感できる、それが仕事ではないでしょうか。そういう意味で、仕事は自分にとって、最高の自己表現の手段だと思います。
日時:2009年1月22日(木) 形式:株式会社カクヤス 細谷氏・スピリッツ 河野 対談

チャレンジャー応援プロジェクト本サイトはこちらから

あなたのビジネス人生の集大成にふさわしい価値あるチャレンジをご提供します

個人の方のご相談はこちら